羅小黒戦記白金取材/罗小黑战记白金采访

    アニメージュ3月号

     

    月間ニュータイプ2月号

     

    ■アニメージュ3月号インタビュー

    猫だから、
    一筋縄ではいかない
    日本配給元 TEAM JOY代表
    白金(パイジン)

    ─日本での公開から5ヵ月近く経ちましたが、いかがですか?
    白 多くの日本の皆さんに観ていただけて嬉しいです。私たちは小さな配給会社ですから、ツイッター上のリアクションも細かくチェックして、ファンの方の反応を大切にしています。もともとのターゲットは、日本に100万人いると言われる華人、華僑だったのですが、それが今や、お客さんの9割以上は日本の方々です。
    ─どんなところが日本のアニメファンにも受けたと思いますか?
    白 シャオヘイのかわいさや、バトルシーンの迫力でしょうか。あと、日本はマンガ大国なので、まずマンガから入る人が多く、そのジャンルも細かく分かれてきましたが、中国人はマンガを経由せず、いきなりアニメに行くんです。特に、90年代以降の日本のアニメの影響を受けているクリエイターが多く、そのためジャンルの垣根にとらわれず、様々な要素を融合したようなエンタテイメント作品が作れたのだと思います。
    ――シャオヘイにはモデルがいるそうですね。
    白 監督を務めているMTJJさんが昔、黒猫を飼っていたんです。結局その子は、逃げ出して帰ってこなかったそうですが、シャオヘイもムゲンとの旅の途中、隙あらば逃げようとしましたよね。犬と違って、猫は一筋縄ではいきません。そういった感じは作品にも反映されていると思います。
    ─ウェブ版では、シャオヘイは人間の女の子の飼い猫ですよね。
    白 映画版はウェブ版の前日譚です。そのためウェブ版に出る女の子はいませんが、逆にムゲンたちは出番は少ないもののウェブ版にも出ています。日本の方々はほとんどウェブ版を観ていないと思いますが、映画の内容を理解するのにはまったく影響ありませんし、ウェブ版を観たことがある人はさらに楽しめると思います。映画のストーリーの後、ムゲンたちがどうなるのかは、ぜひ今後の企画にご期待ください。
    ─フーシーやその仲間たちがどうなったのかも気になります。
    白 ここ数十年の中国の急成長の裏で起こっている環境問題は、私たちにとって絵空事ではないんです。「自分たちの森を取り戻したい」とするフーシーたちが多くの共感を得ているというのは、実感を伴って、よく分かります。だから、今後も何かしらファンサービス的なものがあればと個人的に思いますが、そこはMTJJ監督のみぞ知るところですね。
    ――日本のお客さんにはどんな印象を持っていますか?
    白 皆さん、とても温かいですね。字幕の日本語が少々不自然でも大目に見て、シャオヘイのかわいさを素直に楽しんでくださいます。公開当初は今よりももっとつたない翻訳だったのですが、最近、その初期字幕版の上映会を実施したところ、皆さん最後に拍手してくださったんです。「よくぞここからアップデートした」と成長の軌跡を見守ってくれているようで。今後、日本語吹き替え版も予定しています。
    ─それは嬉しいですね!
    白 さらに多くの日本の方に楽しんでもらえるよう、今年の夏を目指して調整中です。日本のいろんな声優さんや音響監督さんに打診しているところですので、今後の発表をお楽しみに。
    ─ところで今回は「猫の日」にちなんだ特集なのですが。
    白 2月22日は「にゃん・にゃん・にゃん」なんて、全然知りませんでした(笑)。最近の日本は面白い記念日があるのですね。日本のあちこちの映画館から、「猫の日」合わせで上映できないかといった問い合わせもきており、とてもありがたいです。ぜひこれからも、日本の皆さんと一緒に、『羅小黒戦記』を育てていきたいと思います。

     

    中文翻译:

    因为是小猫,所以要不走寻常路

    日本发行方TEAM JOY董事长

    白金

     

    ──在日本已经上映5个月左右了,有什么样的感受呢?

    白 有很多日本的观众来看,我们感到非常高兴。我们公司的规模不大,所以非常注重粉丝的反映,我们自己也经常看推特的评论。我们最初的目标观影群体是100万的在日的华人华侨,现在9成以上都是日本观众。

    ──是什么地方让日本的动漫迷们这么痴迷呢?

    白 我觉得是小黑的可爱,还有战斗场面的魄力。还有就是日本是动漫大国,漫画的品类繁多,很多人都是从漫画开始接触新的作品,但是中国人一般都不经过漫画,直接接触动画片。很多动漫业者都深受日本动画特别是90年代以后的日本动画的影响,所以没有束缚,将很多元素融合在一起,产生了美妙的化学反应。

    ――听说小黑是有原型的。

    白 以前导演MTJJ养过一只小黑猫。最后小猫跑掉了再也没有回来。小黑也在和无限的旅途中多次尝试逃跑。和狗不一样,猫还是比较喜欢不走寻常路。这种感觉也在作品中有所体现。

    ──电影看上去是网络动画的前传,网络动画里面小黑是被一个人类的女孩儿所收养吧。无限等其他人物呢?

    白 电影是网络动画的前传。所以网络动画里面的女孩儿没有出现,之所以无限的出场时间不多,不过在网络动画里面也有无限的身影。日本观众大多都没有看过网络动画,不过这并不影响整个观影体验,而且看过网络动画的观众再看电影也会更加有趣。电影的故事之后无限会何去何从也敬请大家期待。

    ──风息和他的朋友们之后怎么样了呢,这个还是很让人好奇的。

    白 这数十年中国高速成长的背后所发生的环境问题,并不是我们凭空想象的。风息和他的伙伴们“想要夺回自己的森林”这种想法也是非常能够理解的。所以我个人觉得今后如果能够有一些回馈粉丝的作品还是不错的,这一部分恐怕就只有导演MTJJ才知道了。

    ――对于日本的观众您有什么印象和感受呢?

    白 日本的观众让我们感觉很温暖人心。对于字幕上不是很通顺的日语也会抱着包容的心态去欣赏小黑的可爱。最开始的展映日语字幕的问题更多,近期我们搞了几次初版字幕的上映活动,结果观众们在电影结束后给予了热烈的掌声。大家就像守望着我们成长的历程,仿佛再说“从这个版本做到现在真不容易”。当然我们也在计划发行日文配音版。

    ──这真是一个让人振奋的消息啊!

    白 我们也希望能给更多的日本观众带来欢乐,以今年夏天为目标正在紧张的筹备当中。现在正在和很多的日本配音演员和配音导演协调这件事情,敬请关注。

    ──其实这次是根据“小猫节”准备的特辑。

    白 2月22日谐音“喵喵喵”(在日语里的发音相似)所以是小猫节,我完全没有想到(笑)。最近日本有很多有趣的纪念日。日本各地的影院也纷纷抛出橄榄枝,想在“小猫节” 做一次上映活动,非常感谢大家的厚爱。我们也会继续努力和日本的观众们一起做好《罗小黑战记》。

     

    ■月間ニュータイプ2月号インタビュー

     

     

    中国と日本の市場を
    ビッグデータでつなぐ

    ――「羅小黒戦記」を中国とほぼ同時に日本で公開したのは、なぜなのでしょう?

    白金 これまで中国映画は、日本にはほとんどマーケット(市場)がない状態でした。ただ、韓国映画やハリウッド映画の事例を見ると、日本は世界3番目の映画マーケットとして有力な存在ですし、文化も近い国ですから、市場を開拓したいとずっと考えていたんです。アニメだけではなく、実写も含めた映画全体で、これから日本でどんどん中国との同時公開をしていきたい。その発想のベースにあるのは、日本に約100万人いる華人華僑の存在です。華人華僑と中国本土の人間は、今はSNSで繋がっていて、作品の情報がすぐに伝わっています。そうした動きとリンクさせながら、日本とも相性が良さそうな、有力な作品をピックアップして、大規模に広げていきたい。「羅小黒戦記」は、その第1弾となる試みだったのです。

    ――そこでなぜ「羅小黒戦記」を選ばれたのでしょう?

    白金 ’19年は中国の「アニメ元年」といわれています。春には「白蛇:縁起」があり、夏休みには「ナタ~魔童降臨~」がありました。特に「ナタ~魔童降臨~」は、中国映画市場全体での興行成績第2位を記録した大ヒット作です。「羅小黒戦記」はその次、秋の主役になったタイトルなのですが、この作品がほかの2タイトルと違う点は、2D(作画)のスタイルでつくられていることです。中国でも世界のマーケットと同じで3DCGアニメが主流になっていて、こうした作品はめずらしい。でも日本のアニメはほとんどが2Dの映画です。それが理由のひとつ。もうひとつは、日本ではTVアニメから劇場版にすることが産業として一般的ですよね。その市場に挑戦してみたかったからです。中国で作られた2D作品で、TVアニメやマンガというベースが先行していない、映画のおよそ100分という尺の中で完結している作品が受け入れられるのであれば、中国のアニメの日本市場での可能性が広がると考えたんです。

    ――実際の反響はどう分析されていますか?

    白金 池袋HUMAXシネマズで公開したときの観客は、ほとんどが中国人でした。公開初日の中国人と日本人のお客さんの比率は、9対1だったと聞いています。期間を延長して、最終的には17日間上映して、その間たびたびアンケートをとりました。そしてアンケート実施最終回には、逆に日本人が54%に増えたんですよ。上映館が全国に増えた最近の数字では、80%から90%は日本人のお客さんで、しかも、作品の評価もよいです。私たちは小規模な配給会社ではありますが、データ分析には中国で日本のPixivにあたるようなサービスを初めてつくったメンバーが参加しています。今回の公開には、そのデータ分析の力をすごく借りています。アンケートを頻繁に行ない、マーケットの反応を見て、どこに問題があり、どのポイントを補充する必要があるのかを毎日分析する。数字の変化には必ず理由があり、その理由をどうクリアにしていくのかが日課です。もちろん、中国や日本のアニメ業界の先輩方の知恵をお借りする場面もあるのですが、Netflixがディズニーを一気に超えて、世界ナンバーワンのエンターテイメント会社になったベースにあるのは、すべてビッグデータの分析です。私たちのような小規模な会社であっても、データベースを駆使してプロデュース作品を開拓すれば、勝負できる時代だと考えて、動いています。

    ――気になる今後の展開は?

    白金 実はすでに日本のトップクラスのアニメ配給会社と交渉をしていて、’20年の夏ぐらいには、「羅小黒戦記」を日本で一般公開することをめざしています。 「羅小黒戦記」だけではなく、われわれはほかの作品への出資に関しても動いていて、日本国内の作家の発掘も考えています。データ活用は大切ですが、コンテンツを作るのはあくまで人間ですから。実は1作、すでに投資しているんです。 私たちは外国人ではありますが、日本の会社であって、東京に家があり、生活も友達もすべてこちらにあります。日本は私たちの故郷でもあるんです。そんな私たちが、日本企業として何をやるべきなのか。それは日本の映画業界、コンテンツ業界を違う視点から見て、世界に発信できる日本映画をつくることだと考えています。

     

    中文翻译:

     

    大数据连接中日影视市场

     

    ――为什么要做《罗小黑战记》同步上映这样一件事呢?

    白金 迄今为止,中国电影在日本基本没有什么市场。但是通过韩国电影和好莱坞电影来看,日本是拥有世界第三大票房市场,我一直在思考如何开拓市场。不仅仅是动画片,包括真人电影在内的所有影视作品,我们都希望能够在日本将优秀的作品做到同步上映。想做这件事情的原因是在日本有100万人的华人华侨。如今华人华侨和中国国内的同胞通过社交软件紧密联系在一起,电影相关的信息的传播没有任何的延迟。再这样的大前提下,选择一些符合日本市场的作品进行大规模上映,这是我们一直想做的事情。而《罗小黑战记》就是我们第一部发行的作品。

    ――为什么要选择《罗小黑战记》这样一部作品呢?

    白金 2019年被誉为中国的“动画片元年”。春天有《白蛇:缘起》,夏天有《哪吒之魔童降世》。特别是《哪吒之魔童降世》,是中国电影票房史上票房收入第2位的作品。之后就是《罗小黑战记》,秋天的主角,这部作品和另外两部不一样的地方就是《罗小黑战记》是一部2D动画片。无论在中国还是在世界的动漫影视作品中3DCG动漫区域主流,这种2D作品可以说是比较稀缺的资源。而且日本的大多数动漫也都是2D作品。这就是我们要做《罗小黑战记》的理由之一。另外一点就是,在日本很多动漫电影都是先有电视连载剧集,然后才电影化。我们也想尝试挑战一下这样的市场规则。在中国制作的100分钟的2D动画,在没有电视剧集和漫画的铺垫下,如果能够打入日本市场那么中国的动漫是很有可能走进日本的。

    ――您觉得实际反响如何?

    白金 起初在池袋HUMAX影院上映时,大多数是中国的观众。上映首日中国观众和日本观众的比例大概为9比1。期间延长了展映时间,最后一共展映了17天。展映期间我们做了多次的问卷调查,最后一天的问卷数据显示,日本观众的比例超过了中国观众,达到了54%。最近在全日本范围上映的数据显示日本观众的比例已经达到了80%到90%,而且大家对作品的评价很高。我们虽然是一个小规模的发行公司,但是负责数据分析的团队是在中国动漫界举足轻重的人物。这次的上映也得力于这样的数据分析。频繁的对观众进行调研,时时观察市场的变化,每天对于薄弱的部分进行调整。数字的变化肯定有背后的理由,我们需要弄清这些问题所在并解决掉问题。当然,也会向中日动漫界的前辈们讨教,但是就像Netflix公司一口气超过了迪士尼成为了世界第一的娱乐公司,也是因为基于大数据的分析。就算是我们这样的小公司只要遵循大数据的规律开拓市场,也可以以小博大,创造好的结果。

    ――今后是如何打算的呢?

    白金 实际上已经和日本的顶级动漫发行公司开始交涉,准备在2020年的夏天在全国范围内进行上映。另外,我们也对影视项目进行投资,也想联合一些日本国内的作家开发一些新的项目。虽然数据非常重要,但是说到底内容还是人在做。虽然我们是外国人,但是公司在日本,家在东京,生活朋友都在这边。日本可以说是我们的第二故乡应该做些什么。我们希望能从另外一个视角在日本的电影界有所作为,创造一些能够面向世界的日本电影。